木箱量産計画 [前編]

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前から読んでも後ろから読んでも「1221」の日に、こんにちわ。

大相撲の揉め事にゴールが見えませんね。 世論も真っ二つだし、こりゃ着地点を見出せないまま年越しになっちゃいそうですね。 国技なのに。 局長です。

――― さて、今週からスタートした「冬キャンプ」のレポート続編。

20171221_木箱1

一度で要領をつかんだこともあり、マッハでテントも無事に張り終えたた俺。

冬キャンプらしく防寒対策として「お座敷スタイル」の準備もしたところで、いざ荷物を運び始めるが、お目が高いアナタならお気付きではないだろうか。

俺が持つこの小粋な木箱の存在に ――

20171221_木箱2

心なしか古びた、まるで海外からの荷物を積んで船に揺られてきたかのような味わい深いこの木箱だが、実は例によって俺が自作した一品である。

それでは、まったく必要ないとは思うが、本日はその制作過程を振り返ってみよう。

20171221_木箱23

おが屑が大量に出てしまいそうなので、作業は「自宅ドッグラン」、つまり庭で行うことに。

真熊も家にいても退屈だろうからと、一緒に庭へ。
しかし、それでも退屈そうな顔を見せる。

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まずは事前設計に沿って切り出した木材を準備する。

今回からキャンプに投入したいと考えていた木箱は計4つ。
何を入れたいのか、どんな使い方をしたいのかを踏まえて、緻密に設計した。

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最初は「通気穴」と「持ち手」の加工だ。
濡れ縁にクランプで固定し、いくつかの穴を開けては、それらをノコギリでつないでいく。

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今回は数枚の板を接着剤で張り合わせた「合板」を使用したので、切断面はこのようにボロボロとめくれてきてしま う。

しかし、ヴィンテージ感を出したかったので、むしろ都合がいいくらいだ。
きれいな木箱を作りたいのであれば、合板なんて使ったらノンノンである。

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遊んでもらえると思って庭へ出た真熊は、「裏切られた感」満載で、退屈さをアピールしていた。
申し訳ないが、真熊の相手をしている余裕はなかったのだ。

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次に、着色のための下地処理。

#240くらいのサンドペーパー(紙やすり)で表面をきれいに整えていく。
とくに切断面はザラザラしているので、この処理は必須だ。

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ちなみにこの日は風がそこそこ強かったので、真熊を風下に立たせないように注意を払う。
この大量なもふもふにおが屑が絡まってしまうなど、地獄絵巻だからだ。

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ペーパー掛けが終わったら着色。

ヴィンテージ感と言えば、『BRIWAX』(ブライワックス)が有名だが、これはあくまでもWAXなので、その前にステインで下色を付けることに。

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木目に沿って刷毛で丁寧に塗っていく。

まずは端面、次に表面という順番だ。
表面は片面を塗り、乾いてから裏面も塗る。

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塗り終わったら、すぐにウエスで拭き取る。

色ムラやベタッとした重たい色にならないよう、ステインが乾く前に均一に馴染ませるようなイメージで拭き上げる。

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素地とステイン塗布後ではこんなにも雰囲気が異なる。
「焼き杉」のようなイメージだ。

これを木箱4つ分の材料に、打ち寄せる波の如くエンドレスで繰り返す。

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実は、この前工程のサンドペーパー掛けのほうが大変だったのだが、たかが4箱と高を括っていたせいか、体力だけでなく精神的な疲労が大きかった。

しかも、一枚につき裏表の2面を塗るので気が遠くなる作業なのだ。

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結局、一日目はステイン塗布までの作業で終わってしまった。

それどころか、ステインが残りわずかなところで切れてしまい、材料数枚だけが片面しか着色できないと いう中途半端な状態に。

作業二日目。

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前回ステイン切れとなり着色できていなかった材料にステイン塗布を施したところで、この日はいよいよ「BRIWAX」掛けを。

「BRIWAX」とは文字どおりワックスなのだが、同時にヴィンテージ風の着色もできるワックスなのである。

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蓋を開けるとこんな感じ。

気温が低いのでヨーグルトくらいの硬さに固まっているが、夏場だと普通に溶けているらしく、どちらも使用にはまったく影響ないそうだ。

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これをスチールウール(金たわし)に浸けて、ステイン同様に木目に沿ってこすり付けていく。

スチールウールなんて使ったら、木材が傷ついてしまいそうだが、むしろそうやって刷り込んでいくものなのだ。

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下色のステインは、木の表面に付着しているのではなく、木に染み込んで いるので、スチールウールで剥がれてしまうようなことはない。

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全面に刷り込んだら、ステイン同様にウエスで拭き上げる。
これは車にワックス掛けするときと同じで、磨き込むイメージである。

本当はウエスで拭く前に、「亀の子だわし」でこするとさらに艶が出るらしいのだが、今回は少しマットなイメージを残したかったので割愛した。

20171221_木箱18

上が「BRIWAX」塗布前。
下が塗布後。

色合いの違いが分かるだろうか。
二度、三度と重ね塗りしていくとさらに味わい深くなるので、俺も二度塗りまでは頑張った。

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次に「通気穴」の加工。

4つの内2つは食器や調理器具を入れるつもりなのだが、木箱は通気性が悪い。
そこで、「持ち手」の加工時に通気穴も開けていたのだった。

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とはいえ、大きな穴が開きっ放しでは中の物が落下してしまうので、メッシュを張って機能性を高める。

黒い樹脂網を適当なサイズにカットし、グルーガンで接着するのだ。

20171221_木箱21

グル―スティック(溶ける側のやつ)は、俺が買うときには白しかなかったのに、後日お店に行ったら茶色や黒も売っており、膝から崩れ落ちた。

20171221_木箱22

こんな感じで出来上がり。
結局、この日も箱らしい形にはならないまま、二日目の作業が終わってしまった。

キャンプレポートを中断したままだが、木箱レポートがあと一回だけつづく。

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【今日の一言】

今回の相撲の騒動を見て、高校時代の親友が旭道山にそっくりだったことを思い出しました。
 

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ダニエル・ウェリントン

コメント

  1. クッキー&ちゃちゃ より:

    箱にもこだわり、手づくりしてしまう
    局長さん。
    いつも思いますが凄いです。
    私なら買っちゃう…

    そして、いろいろ詳しいです。
    DIYで、家のトイレをタンクレス風に
    したいと思っていますが←多分無理だ
    局長さんならお茶の子さいさいだろうなぁ。

    まぐちゃん、いろいろ移動しながら作業する
    局長さんを見守っていたのね^ ^
    家の中からはニャンコたちも見ていたことでしょう。

    器用だなぁと改めて思う朝でした笑
    今回も、セルフタイマーでの撮影ですね?
    刷り込みの作業など躍動感ありました!

  2. ラブママ より:

    「合板」から始まり、手をかけていくことによって
    どんどん板が生きてきましたね。
    木目が現われ、節が現われ、
    木の持つ味わいが引き出されてきました。

    それにしても、本当に手間がかかる・・・(^_^;)
    わたくしでも買っちゃう・・・
    それでもあえて手作りするところに
    局長のこだわりが見えてきます。

    まぐちゃん、退屈そう( ;∀;)
    せっかくお庭に出たのに、遊んでもらえない。
    せめてお隣のお婆ちゃんが出てきてくれたら
    良かったのにね。

  3. ひーちゃん より:

    木箱を作るのも奥が深いんですね〜
    凝り性の局長さんだから余計かな…
    でも、凄いです!
    所々に入ってくる用語が難しいですが…
    どんな仕上がりになるか楽しみです♪

    まぐちゃんは退屈だったのね(^^;

  4. つばめ11号 より:

    凄いですねぇ、本当に。
    私もモノを作ることが好きなので、この「DIY」シリーズ好きです。
    いつか私が箱を作るときがあったら、ここを参考書にしようと思いました。
    ワックスをこすりつけたりウエスで拭き取る時の手の速さも。

    作り始めるまでにも、いろいろ考え勉強し材料揃えたんですよね。
    忙しい毎日のどこでそういう時間が取れるんでしょう。
    いつか家も建てちゃいそうですね。すっごくこだわりのある完璧なものを。

    マグちゃんは退屈しちゃったね。
    お隣のおばあちゃんも出てこなかったのね。
    この箱が完成したら、マグちゃんが喜ぶものもきっと中に入れてくれるよ。

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