木曜日の朝に、こんにちわ。
休暇を取って一日中家にいるというのに、何ゆえこんなに忙しいのか。
これが仕事をしながらだったら、どうなっていたのか。未だ新生活に慣れない局長です。
─── 実は俺も筆が進まない、悲しくて切ない例のお話の【後編】を。
窓の外の雪を眺めながら、“夫婦(めおと)猫”が図らずもこれが最後となってしまった抱擁で、互いの愛の深さを再確認していた1月28日(木)。
そして20~30分が経過した頃、無慈悲にもこの二人だけの時間が終わろうとしていた。
“にいぼん”こと石像猫にいなの、癌による体の痛みが限界に達してきたらしい。
稚葉から身体を少し離して、ベッドの縁から身を乗り出し始めた。
この頃からにぼんは、癌による痛みを少しでも和らげようと、体勢を変えたり、場所を移動したり、寒い場所・冷たい場所で体を冷やしたり、といったことを小一時間おきに何度も繰り返すようになっていた。
稚葉との抱擁さえ我慢できない痛みが出てきてしまったのだろうか。
どうやら稚葉もそれは分かっているらしい。
「にいなのフォローをお願いね」とでも訴えているかのような目で俺を見つめる。
結局、にいぼんは ───
真熊用ベッドから、隣の石油ファンヒーターの上へと体を引きずるようにして移動。
それを、稚葉も追わない。
にいぼんにとっても無念だったろう。
きっと稚葉の温もりをもっと長く感じていたかっただろうに。
その後も、さらに痛みの和らぎを求めて、にいぼんはリビングのあちこちへと移動する。
稚葉は真熊用ベッドからPCチェアに移動して、一人窓の外の雪を眺めつづける。
気持ちの整理をつけようとしていたのだろうか。
普段ならしつこくにいぼんの後を追っていくのに、グッと我慢していた。
にいぼんは嬉しかったはずだ。
10日ぶりに元気な頃のように稚葉との時間を共有できて。
稚葉にもそう思ってほしいが、ちょっと難しいか・・・・
稚葉も胸が張り裂けるほど悲しかったのだろう。
再び嫁女房の膝の上へと戻り、只々耐えているようだった。
それでも、稚葉のこの抱擁が、にいぼんに少しの元気を与えたことは間違いない。
いつものように夕方に病院へ行きステロイド剤やビタミン剤を投与して帰宅すると、前日につづきこの日も食欲旺盛で、さらには“アピールちっち”もしてくれた。
【当時のリアルタイム記事】
しかし、この抱擁を最後に、稚葉は再びにいぼんと一定の距離を保つようになった。
心配して見守りつづけてはくれていたが、決してくっ付こうとはしなかった。
にいぼんが動き回れるようにと気をつかっていたのだろう。
ただ献身的に見守りつづけるその姿は、ツンデレ三毛猫ではなく「良妻」そのものであった。
こうして、弟猫である寿喜と、女房猫である稚葉は、二週間にわたり癌に苦しむにいぼんと向き合ってきたのだが、“ある日”突如としてその対応が急変した。
それはまた後日に綴ります。
悲しくて切な過ぎる夫婦猫の深い愛に少しでも感銘を覚えたらクリックを
コメント
久しぶりにわかちゃんと寄り添っていたのに、
やはり痛みに耐えかねてしまったんですね。
わかちゃんもそれをちゃんと分かって、
にいなちゃんを再び遠くから
見守るようになりましたね。
ふたりそれぞれの思いが交錯して、
なんともやるせない気持ちになります。
ごめんなさい。
高校の古典の先生が「未亡人という言葉は失礼よね。夫が死んで本来は殉死すべきところ、‘まだ亡くなってない人’って意味なのよ」と言っていたので、‘未亡人’という強調には戸惑ってしまいます。
もともとは夫を失った本人がへりくだって使っていた言葉だそうです。
わかちゃんには最愛のにいなくんでしたが、局長さんにも嫁女房さんにも甘えて、猫生を楽しんで欲しいと思っています。
とても悲しいです。辛いです。
それ以上言葉が出ません。
局長さん、書くの辛かったですよね。
嫁女房さんは大丈夫ですか?
この時のわかばちゃんの気持ちを思うと胸が苦しくなります。
あのわかばちゃんが近くに行くのも控えてじっと見守るだけなんて。
そんなわかばちゃんを見守ってた局長さん達も辛かったですね。
局長さんの献身的な心のケアで、わかばちゃんの寂しい気持ちが
きっと和らいでいると思いますよ。
前回に引き続き、言葉が出ません…
読んで、写真を見れば見るほど、わかちゃんの想い、にいぼんの想いを想像して涙が出てきます。
本当はずっとくっついていたかっただろうに、この日を最後に見守るだけにしたわかちゃん。
彼女の心境を考えると…辛いです。
局長さんもまだまだお辛いと思います。
無理しないでくださいね。
わかちゃん辛かったでしょう。
こちらまで苦しくなりました😢
何て言って良いのか…