週の真ん中に、こんにちは。
返り咲いた兵庫県の斎藤知事に、今度は公職選挙法への違反疑惑が持ち上がりましたね。きっかけとなったPR会社の社長による自己顕示欲が暴走した印象です。局長です。
─── さて、大井川鉄道の『きかんしゃトーマス』に乗りに行ったお話の続編を。
先週末の11月22日(金)に、小倅を実物の蒸気機関車「トーマス号」に乗せるべく、静岡県は島田市にある大井川鉄道「新金谷駅」まで片道3時間を掛けて家族総出でやって来た我が家。
【前話のおさらい】
車内からではトーマスをほぼ感じられないことを痛感しながらも、川根温泉笹間渡駅で折り返し、トータル1時間40分におよぶトーマス号の旅を終えて、我々を乗せた車両は再び新金谷駅へ。
「SLは乗るよりも、外から見たほうがいい」なんて感じたりもしたが、今年もこの“実物”のトーマスが走るために、裏側で多くの人や企業、自治体の並々ならぬ努力と尽力があったことをあとから知ることとなった。
大井川鉄道で2014年から始まったこの「きかんしゃトーマス」運行イベントは ───
元々は新金谷駅~千頭駅までの区間で往復運行していたらしい。
連動企画の『トーマスフェア』というイベント会場も、終点の千頭駅に設けられており、連日の大盛況で、トーマス号のチケットも人気のため抽選だったそうな。
それが、2020年に起きた「令和2年7月豪雨」の影響で ───
下泉駅~田野口駅の区間にある線路敷横の大井川護岸が損傷したことで、トーマス号の運行区間を新金谷駅~家山駅という、従来の半分程度に短縮。
そもそもこの年は、2月に発生したコロナ禍による行動制限に伴う運休期間もあった中、豪雨による区間短縮という不運の連鎖となっていたという。
この苦難に、大井川鉄道はド根性で全面復旧を果たし、翌2021年には再び新金谷駅~千頭駅という従来の区間でのトーマス号の運行を実現した。
さらには、コロナ禍による集客不足への打開策か、劇中のトーマスが物語の舞台である「ソドー島」へ来る以前の“緑色のボディ”を再現した期間限定イベントを実施するなど、例年以上に精力的な展開を見せていた。
だが、やはり神はいないのか ───
翌2022年9月に発生した台風15号が、土砂崩れなどの甚大な被害を引き起こす。
その結果、家山駅~千頭駅の区間は全面運休に。
被害発生直後は、金谷駅~千頭駅までの全区間で運休となっていたようだが、3ヶ月弱で金谷駅~家山駅までの区間を復旧させ、12月からトーマス号の運行再開にこぎ着けたらしい。
こういった経緯があっての今年2024年6月からは ───
運行区間をさらに川根温泉笹間渡駅まで延ばし、新金谷駅~川根温泉笹間渡駅の往復運行に。
大井川鉄道の企業努力がひしひしと伝わってくる。
とはいえ、川根温泉笹間渡駅~千頭駅までの区間は、復旧の目途がまったく立っていないようだ。
土砂崩れ箇所は重機も入れないレベルだったりで、かなりの工期を要する上、老朽化した施設の整備費用を含めると、全面復旧には総額22億円を要するそうな。
補助制度を活用すれば、国や静岡県、沿線自治体が13億7000万円を公的支援として負担することになるが、残り8億4000万円は大井川鉄道が負担する必要があるという。
しかし、コロナ禍以降、慢性的な赤字が続いていている同社が自力で8億円を捻出することは現実的ではないらしい。
─── といった甚大な自然災害や未知の感染症といった逆境が続く中で、今年も子供たちのためにトーマス号を走らせてくれていたことを知り、遅ればせながら感謝の気持ちでいっぱいの俺。
しかも、このイベントはトーマス号に乗るだけではないのだから。
つづく・・・・
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