それぞれ睡魔に散る｜最後のクリスマス ～Vol.2

７月最初の週の真ん中に、こんにちは。
昨夜はあの広いバンテリンドーム（ナゴヤドーム）で大城卓三の見事な３ラン本塁打、気持ち良かったですね。巨人の話です。局長です。

─── さて、先日再開した“従来の時系列に沿った記事”の続編を。

昨年のクリスマス、つまり12月25日(日)のお話のつづき。

ぽかぽか陽気の中、ポメラニアン真熊まぐまと小倅こせがれを連れて、事前予約していた『ケンタッキー・フライドチキン』を受け取りに行っていた我々一行。

ケンタッキーは、24日(土)からの二日間、予約分の受け渡しのみの営業なのだが、前日の「クリスマスイブ」は激混みだったであろう店内は、この日がクリスマス当日だというのに、なぜか静けさを取り戻していた。

ちなみに、エアバギーに揺られて熟睡中の小倅だが ───

実際には、心地よい揺れと暖かな陽気だけで眠りに落ちたわけではない。
嫁女房が、朝から近くの公園まで連れ出し、体力を削り取っていたのだ。

保育園がない週末は、こうでもしておかないと元気があり余って昼寝もしてくれないので、あの手この手で無駄に体を動かさせている。
自転車状の器具を漕がせて発電でもできれば、地球にも家計にも嬉しいのだが。

アヒルも、よりによってクリスマス当日にこうして対峙されるのは不安だったかもしれない。

大丈夫、獲って食べたりしないから。

ちなみに小倅は、このアヒルのことを「ガーガー」と呼んでいる。
俺は心の中で『ニルスのふしぎな旅』（NHK／1980年）の「モルテン」と呼んでいるが。

こんなタームを経て、ケンタッキーへの道中で小倅は早々に眠りに落ちていたのだ。

自宅に到着してからは、絶対に起こさないよう、まるで積み上げた「ジェンガ」を丸ごと移動させるかの如く、全神経を集中させながら抱っこで静かに「柵」の中へ。
無事、熟睡状態のまま小倅の“搬入”に成功。

天然猫の寿喜ことぶきが、タイミング悪く大声で文句を言い始めてしまったが、「しぃ～～！」っと怒りながら口を抑えて黙らせる。
小倅の“優しい兄”として活躍してくれているのに、こういうところが無神経なのだ。

真熊も丸ベッドに直行して、「５秒で寝ます」みたいな顔に。
きっと体調も悪かったことだろう。
ケンタッキーから漂う香りに反応するよりも、睡魔に屈しようとしていた。