金曜日の朝に、こんにちわ。
社会復帰後、無事に一週間を乗り切れそうな局長です。
─── なかなか筆が進まない、どうしても振り返りたくない“あの日”のことを。
2月3日(水)。
癌による体の痛みが少し和らいだり、時間と共に痛みが再発したりを繰り返しながら、命の灯をジワジワと削られていた“にいぼん”こと石像猫にいな。
【前話の振り返り】
またも強い痛みに襲われ、意識が混濁しながらIKEAチェアの下に潜り込んでもがき苦しむ。
最愛の息子がこれだけ苦しんでいるのに、何もしてあげられない自分が死ぬほど情けなかった。
小一時間が経過した頃、ようやく痛みが引いてくれたらしい。
にいぼんの動きが少し収まり静かになった。
いや、ひょっとしたら痛みに反応してのた打ち回る気力さえなくなってしまったのかもしれない。
時刻は18:00を少し回ったところ。
午前中の様子では、もう旅立ってしまっていると覚悟していたが、にいぼんはまだしっかり生きていてくれている。
「これはまさか奇跡が起きるのでは?」
なぜか思考がプラスに回転するようになり、グッタリしたままのにいぼんを病院に連れて行ってみることにした。
もうこの日は病院に行くことはないと思っていたが、ここまで生きながらえているのであれば、ひょっとして「勝負の三日間」の効果が起き始めているのでは?
・・・・ なんていう希望の光すら求め始めていたのだ。
だが、診察台に横たわるにいぼんを見た院長先生は、ほとんど何も発さなかった。
その表情を見て、俺も嫁女房も悲し過ぎる現実に引き戻された。
それなら「せめて痛みだけでももっと和らげてほしい」とお願いし、痛み止めの注射、およびシリンジで与えるタイプの飲み薬を処方してもらった。
もし入院させるのであれば、にいぼんの具合を見ながらもっと強い痛み止めを調整しつつ投与することもできるとは言われたが、とはいえそれで“命の灯”が数日間延びるわけではない。
病の進行を遅らせるわけではなく、単に「痛みを止める」だけなので、きっとそのまま病院で生涯を閉じることとなる。
それであれば、にいぼんが15年間を暮らした自宅で“最後のとき”を家族全員で看取ってあげることにして、病院を後にした。
院長のアシスタントを務めていた女医さんにも「これが最後の通院になると思います」とお礼を伝え、彼女も涙目でただうなずいてくれた。
帰宅後、ほどなくして“そのとき”はやって来た。
にいぼんの呼吸が数秒間止まるようになったのだ。
数秒間止まっては「ハァ~~~!」と呼吸が戻る。
これを繰り返す。
とても苦しそうだ。
「もういいぞ、にいぼん。無理するな。大丈夫だから!」
そう言って聞かせるも、何度となく戻って来てくれるにいぼん。
「最後は楽に逝かせてあげたい」
それだけを思っていたのに、なぜ神はよりによってこんなに苦しい死に方をさせようというのか。
一日中、体の痛みに苦しみ、最後はまるで溺死のような息苦しさを与えるなんて・・・・
呼吸が止まってから再び戻ってくるたびに「にいぼん!」と大きな声を掛け、安心させてあげようと試みる。
何回目だったろう・・・・
19:54。
呼吸が止まったまま、ついに戻って来なくなった。
最後のそのときまで何度も戻って来てくれたにいぼんにクリックを
コメント
にいなちゃん、お疲れさまでした。
涙が溢れてきます。 にいなちゃん、最期まで頑張ってくれて、、立派でした。家族が大好きだから精一杯頑張ってくれたんですね。局長さんは、にいなちゃんの苦しみ、痛みにずっと寄り添って精一杯頑張ってくれた、最高のお父さんです。にいなちゃんは、局長さん、奥様の声かけ、ぬくもりが、どんなにか心強かった事でしょう。コロナは憎いけど、リモートがあって良かった💧にいなちゃんと一緒にいれた時間がとれて良かった。って思いました。にいなちゃん、局長さん、奥様が見せてくれた、🐶の介護、最期まで頑張る姿を見て、いつか来る自分の時、きっと思い出したら、頑張れると思いました。にいなちゃん、大好きだよ。ありがとう❤️
最後まで頑張ってくれたにいぼん。
もういいよって言ってるのに本当に頑張ったね。
最期の時は本当に辛く悲しいです。
涙が出て止まりません。
頑張ったね にいぼん 読んでいて涙が止まりません
局長さん 嫁女房ちゃんもどれだけ辛かったことでしょう
にいなちゃん、すごい頑張りでしたね。
そして、本当に最期をここまで看取られた局長さん、立派です。
無力を責めないでくださいね。
今日もブログありがとうございました。
最期の時までがんばったにいな君、お父さんとお別れしたくなかったんだよね。
にいな君のがんばりは、ちゃんとお父さんに伝わってるから安心してね。
みんなが周りにいて見守ってくれている中での旅立ちは、にいな君にとって
嬉しいことだったと思います。
私も、コタローが私の腕の中で最期を迎えることができたことを
きっと喜んでくれて旅立ったと信じていますから。
苦しくて辛かった最期の瞬間を書いてくださってありがとうございます。
にいぼん、本当によく頑張りましたね。
ここまで頑張らせなくてもいいのに…こんなに苦しませなくたっていいのにって神様に言いたくなってしまいます。
4ヶ月経ってもわたしもまだまだ言葉に出来ないほど悲しくて涙が溢れます。
1番辛い瞬間を書いてくださり、ありがとうございます。
にいなちゃんが苦しみから完全に解放されるのがお空に旅立つ時なんて…
辛すぎます😢
小さな身体で本当に頑張ったね。
ずっと目の前で見ていたお二人には何て言って良いのか…
本当に辛かったですよね😢
にいなちゃんは幸せでしたね。
局長さんをはじめ、ご家族の皆さんにたくさん愛されて。
旅立ち直前まで、局長さんに寄り添ってもらえて。
きっと天国から、ご家族皆さんの事を
にいなちゃんは見守ってくれるはずです。
にいぼん、良く頑張った。
にいぼんは、今頃、ニャコムで忙しいだろうけど、おっちゃんは、まだ、涙出てくるよ。。
局長さんも辛かったよね。。
これ書くだけでも辛いよね。。
良く書いてくれました。私もにいぼんの最期を、看取ってあげられた気になれました。
ありがとう、局長、ありがとう、にいぼん。
にいなくんは皆に囲まれて虹の橋を渡る事ができたのですね。
それでも残された方は、振り返り後悔ばかり感じますが、にいなくんは虹の橋の向こうで千寿君にも会って、落ち着いていると思います。
時々お家を覗きに来ているかもしれませんが。
小倅くんに直接会わせたかったですね。
にいなくん、本当に孝行息子でしたね。にいなくんの最期の時を読みながら、4年前に亡くした愛猫の最期を思い出しました。愛猫がこんな苦しんでいるのに、自分は何もしてあげることが出来なくて…。早く楽にしてあげたい気持ちと、逝かないで欲しい気持ちと…すごく複雑でした。
局長さま、まだまだお辛いのに、にいなくんの事、最期まで残していただき、ありがとうございます。毎回号泣しながらですが、毎回しっかりと読ませて頂きます。