別れの挨拶|石像猫にいなの最期 <Vol.2>

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新しい週に、こんにちわ。
巨人が2年間にわたる対ソフトバンクの連敗をようやく止めました。
リーグ優勝よりも嬉しく感じてしまう不思議な現象が自分の中で起きていた局長です。

─── “にいぼん”こと石像猫にいなの「最期」を綴るお話の続編。

石像猫にいな

前夜遅くに、ようやく癌による体の痛みが和らいで以降、夜が明けてからも穏やかな時間を過ごせていたにいぼん。

【前話の振り返り】

石像猫にいな

リビングの窓際のお気に入りの場所で日向ぼっこをさせていたのだが、10:30頃、おもむろに俺の元へとやって来たので膝の上に乗せてあげた。

石像猫にいな

お別れを告げにきたのか・・・

そう考え、ならば俺の腕の中で逝かせてあげようと、少しでも楽な体勢でいられるよう工夫しながら、いろいろと思い出話をしたりしてみた。

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この少し前に嫁女房は病院の定期検診へと出掛けていた。

臨月の身重の妻を一人で病院に行かせるなどしたくはなかったのだが、この状態のにいぼんを一人置いていくことはできなかった。

嫁女房も、自分のことよりにいぼんのことが心配で仕方なく、病院からも何度となくLINEを送ってきていた。

石像猫にいな

この日は『勝負の三日間』の結果を確認するために、動物病院で血液検査の予定が入っていたのだが、そんなことは無意味だと痛感していた。
それならば、その時間を只々一緒にいてあげるために使うことにした。

しかし、そんな俺たちの穏やかな時間を切り裂く悪魔が・・・・

石像猫にいな

深夜からずっと治まっていた、癌による体の痛みが再発してしまったのだ。
痛みが和らぐ場所や体勢を求めて、またも激しく動き回るにいぼん。

そのまま隣のIKEAチェアに倒れ込んだ。

石像猫にいな

寿喜が寝ていたが、お構いなしに。
当の寿喜も、倒れ込んできたにいぼんにまったくと言っていいほどリアクションを見せない。

石像猫にいな

やはり寿喜の中では、お別れが済んでいるのか、あるいはにいぼんの存在がどこか別のところにいると認識しているのか。

あれほど大好きだったにいぼんがこれほど苦しんでいるというのに、何も反応を見せないなんて。
今こうして考えても、理解に苦しむ行動のままである。

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ここで俺は、一つやり残したことを思い出し、大慌てで電話を掛けてある人物を家に呼んだ。

石像猫にいな

隣のお婆ちゃん”である。

にいぼんの幼少期から、俺が仕事に行っている間は夜まで預かってもらっていたお婆ちゃん。
にいぼんにとっては、もう一つの家であり、もう一人の親である。

石像猫にいな

コロナ禍もあり、お婆ちゃんとは今までのような庭先での立ち話などもしていなかったため、にいぼんが病に伏していることも伝えていなかった。

石像猫にいな

久しぶりに対面したにいぼんの、あまりに変わり果てた姿に混乱しながらも、必死に声を掛けつづけるお婆ちゃん。

だが、にいぼんはすでに意識も混濁しており、その声に応えることができなかった。

つづく・・・・

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にいぼんと隣のお婆ちゃんの深い絆にも愛の二発目を。
今日の一言

この日のことを思い出すのは未だに辛いのだが、記憶が薄れてしまう前に記録にしなくては。

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“非公式”なんて見たことないけど・・・・

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コメント

  1. なお より:

    皆さんのニーナちゃんへの愛で
    涙で文字がかすみます。

  2. ラブママ より:

    にいなちゃん、混濁した意識の中でも
    局長に抱っこされて嬉しかったでしょう。
    そして大好きだったお隣のお婆ちゃんに最後に会えて、
    ちゃんと分かっていたと思います。
    良かったね、にいなちゃん。

    • チップママ より:

      涙が溢れてしまいます。
      にいなちゃんに出来る事全てをしてあげた局長さん。にいなちゃんも局長さんもら最期まで本当に立派でしたね。強い絆を感じました。にいなちゃん、お婆ちゃんにも会えて、、きっと分かったと思います。にいなちゃんは天国に、沢山の愛情を持って行けましたね。

  3. クッキー&ちゃちゃ より:

    にいぼん、大好きなお婆ちゃんに会えてちゃんと分かったと思います。
    顔を上げる事も出来ない辛い状態でも、お婆ちゃんの手の暖かさは伝わったと思います。
    悲しくて辛くて泣いてしまいます。
    にいぼん。

  4. もことも より:

    にいなくん、最後まで愛情を感じながら、大好きな局長さんの腕の中で過ごせて嬉しかったと思います。
    お隣のお婆ちゃんにも会えて良かったね。
    意識は混濁していても、愛情や温もりは伝わっていたはずです。
    にいなくん、本当に頑張ったね。悲しくて辛いけど、立派だったよ。ありがとう。

  5. つばめ11号 より:

    ニナちゃんって名前間違って覚えていた隣のお婆ちゃん。
    最後に呼びかける時はホントの名前で呼びかけてあげたんですね。
    意識は混濁していたけど、きっと優しい声と暖かい手は
    懐かしい気持ちを呼び起こしてくれてたと思います。
    最後に大好きなお婆ちゃんに会えてよかった。

  6. とりっこ より:

    たとえ意識が混濁していても、最期は局長さんの腕の中、そして大好きだったおばあちゃんの手の温もりを感じられたにいぼん。
    ちゃんと分かっていたと思います。
    そしておばあちゃんを呼んでくれてありがとう、お父さん。って絶対言っていたと思います。

    涙が止まりません。

  7. くうぱぱ より:

    にいな君、最後におばあちゃんと会えたんですね。
    おばあちゃんも、にいな君に会えて良かったっです。
    まだ、目頭が熱くなります。。

    にいな君、もう、そちらの生活にはなれましたか?
    ニャコム忙しくてそれどころじゃないかな?

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