淡い期待を打ち砕く裏側の事実｜11月14日(月)【後編】

メリークリスマス！
今までは「石原さとみの誕生日」でしかなかった今日のこの日も、ここ数年はちゃんと「クリスマスイブ」というイベントの日となりました。局長です。

─── さて、天然猫の寿喜ことぶきが先月緊急入院した件の「振り返り」レポートを再開。

11月14日(月)の夜、嫁女房と小倅こせがれを同伴して入院中の寿喜の面会に行ったお話の続編を。

11月8日(火)の緊急入院から、７日目。
前日の13日(日)から、『モンプチ』のウェットタイプだげは自分から食べ始めたという報告を受けていた。

【念のため前編のおさらい】

すると、俺たちの顔を見て安心感を得たのか、目の前で実際に「モンプチ」を食べて見せくれた。

入院から丸６日間、水以外は何も口にせず、鼻に挿したカテーテルからの流動食だけが寿喜の命をつないでいたのだが、ついに食欲が回復を見せ始めたらしい。

量は僅かだが、「モンプチ」を食べてさらに元気が増してきたらしい。
今度は、診察台から飛び下りようという仕草を見せ始める。
首に「パラボラアンテナ」を巻いた姿で。

しかし、元気が出てきたのは実にいいことなので、寿喜の希望を叶えてあげることに。
床に下ろしてあげると、面会のために用意された診察室の中を、右往左往に探検し始める。

入院は３～４日間を１タームとして経過を確認し、改善が見られれば退院し、通いでの点滴にシフトする ── という予定でスタートした寿喜だったが、７日目に達しても未だ退院の判断には至っていなかった。

【念のためここまでの経過をおさらい】

24時間の静脈点滴により、腎臓じんぞうの数値であるクレアチニンは着実に下がってきているのだが、それでもまだ退院可能なレベルまでは達していないこと。
何より自発的に食事ができないことが、大きな問題だった。

さらには、腎臓の数値と同じくらいに、実は貧血も危険水域に達していた。

寿喜には元々貧血の気があったのだが、今回の急性腎障害により、深刻な“腎性貧血”を引き起こしてしまい、快方に向かうクレアチニンの数値とは反比例して、症状が進んでしまっていた。

「ヘマトクリット値」という項目が、基準範囲の下限が「30％」のところを、なんと“17％”まで下がっており、これが10％を切ったら「すぐに輸血」と言われていたのだ。

腎臓の数値は、下がったり停滞したりを繰り返していたが ───

それでもグラフにすれば右肩下がりのカーブを描けていたので「いい傾向」とされていた。
但し、この先どこかで「下がり止まり」になった場合、その数値によって回復が望めないこともあるらしい････

これだけ不自由な入院生活で寂しい思いをしているのに、退院しても「看取る」だけの日々を送ることになるのかもしれない ───

希望も何もない状態で、この日も後ろ髪を引かれる思いで病院を後にしたのだった。