虹の橋を渡り掛ける・・・|2月22日(水) ~Vol.2

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祝日の朝に、こんにちは。
あまりの暑さに緊急疎開した家族と離ればなれになっている局長です。頭が回らないので、エアコンのある2階寝室にノートPCと共に避難中です。

─── さて、ポメラニアン真熊まぐまの“最後の戦い”を「記録」に残す作業も、いよいよ佳境。

黒ポメラニアン真熊

余命1週間」の宣告を受けて8日目となる 2月22日()。

同時に、真熊にとって最後の一日。
朝起きると、立っていることも歩くこともできないくらい、最悪の絶不調に陥っていた。

ここからは、かなり辛い内容になってきます。
また、写真を撮るどころじゃない状況だったので、掲載されている写真と文章がまったく合致していませんが、ご了承ください。

10:10 水素水が届く。

「腎不全から回復した」といったクチコミに最後の望みを託し、25日()の「幹細胞再生医療」の施術まで、なんとかこの水素水で耐え凌げるよう、祈る思いで発注していた。

助かった・・・」と安堵し、すぐにキッチンで流動食『チューブダイエット』の粉末を少しだけ混ぜてシリンジにセットする。
いよいよヤバいと感じたこの日の絶不調も、これで少し緩和されるだろうと思った。

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さっそく飲ませようと、シリンジを手に真熊の元へ戻ると ───

丸ベッドの手前に、仰向けに倒れている。
失禁もしており、後ろ足がクロスに重なりながらダランとしており、ほぼ意識がない。

※ イメージ

半ばパニックになりながらも、急ぎ抱きかかえて大声で呼び掛ける。
「まぐ! 行っちゃダメだぞ! まぐ! 戻ってこい!」

体をさすったり、背中を叩いたりしながら、とにかく耳元で叫び続ける。

同時に、この日が出勤日だった嫁女房にLINEを送る。

お互いに、これっぽっちの文字しか送れなかったが、意味は痛いほど伝わっている。
水素水が届いてから、ここまで僅か10分ほどの出来事だった。

嫁女房の職場は、普通ならドアtoドアで45~60分は要する。
逝かせるわけにはいかないが、どうしても逝くというのなら、せめて嫁女房を待ってほしい。
彼女にも最後のお別れくらいさせてあげてほしい。

必死に声を掛け続けていると、薄ぼんやりと半目を開けた。

よく臨死体験をした人が「川を渡ろうとしていたら、家族に呼び止められた」みたいなことを言うらしいので、俺の姿と声を同時に届けようと考えたものの、耳の悪い真熊に耳元で叫び続けているため距離が近過ぎて、逆に俺を視認できないのではかと思い、姿見(鏡)の前に立った。

※ イメージ

真熊の顔を姿見に向け、俺の姿を見せながら耳元で改めて叫び続ける。
「ここじゃないだろ! この家じゃないだろ!」
「嫁子も帰ってくるから、行くな! 戻ってこい!」


水素水をセットしたシリンジで口に注入してみるも、飲まずにそのまま垂れるのみ。

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10:42 嫁女房から「10:50に着く」とLINEが入る。

黒ポメラニアン真熊
※ イメージ

10:21にLINEを送って、僅か30分で帰宅するということは、会社から最寄り駅まで猛ダッシュしたのだろう。

「もうすぐ嫁子が帰ってくるぞ! ここじゃないだろ!」
失禁で濡れてしまったお腹周りをウェットティッシュで拭きながら、体をさすって、とにかく耳元で叫び続ける。

10:50 嫁女房が帰宅。

「まぐ! 帰ってきたよ! 逝っちゃダメだよ!」
嫁女房の声に、真熊が少し反応する。

黒ポメラニアン真熊
※ イメージ

真熊を嫁女房の膝の上に乗せて正面から呼びかけると、さっきよりも少し目が開いたので、再びシリンジで水素水を注入したところ、弱々しいが飲んでくれた。
その量、僅か2mlだが、体が機能を見せた。

黒ポメラニアン真熊
※ 2009年11月 7日 撮影

「魔法の水だよ! これで治るよ!」
意識を保ち続けるよう、絶えず呼び掛けながら体をさすり続ける。

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11:00 体温がかなり下がる。

黒ポメラニアン真熊
※ 2009年10月18日 撮影

あずきカイロ」で腰を温めるも、明らかに逝き掛けている。
ブランケットを被せて、嫁女房の膝からの体温とサンドイッチでプレスしながら温め続ける。

緊張状態が続き10~15分ほどした頃、体温が少し戻ってきてことを感じた。
同時に、寝息を立て始める。

黒ポメラニアン真熊
※ イメージ

「戻ってきた!」
あずきカイロをレンジで温め直して、再び腰に当てる。

そのまま注意深く寝息を確認しながら、優しく背中をさすりつつ ───

只々祈る。
天にいるアライグマ千寿せんじゅと石像猫にいなに向かって祈る。
「お前たちの弟を守ってやってくれ。もう少し俺たちの元にいさせてやってくれ」

11:30 再び水素水を2mlほどシリンジで流し込む。

黒ポメラニアン真熊
※ 2007年 7月30日 撮影

この危機については、当日の記事でも冒頭に少し綴った。
本当に「もうダメだ」とパニック状態だった。

【当日の記事】

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嫁女房の帰宅を頑張って待ってくれた姿に二発目を。
今日の一言

ずっと記憶に蓋がされていたのに、これを綴りながらかなり鮮明に思い出した。辛い記憶だ…

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コメント

  1. クッキー&ちゃちゃ より:

    当時の記事の冒頭、ブログをアップしようとしたら真熊が逝きかけましたと書いてあったのを覚えています。
    こんな状態だったんですね。
    それでも戻ってきてくれたまぐちゃんはすごいです。
    辛い記憶を書くのは厳しいですよね。
    覚悟して読んでも胸が苦しいです。

  2. まっくろくろすけ より:

    出来ることなら蓋をしたままにしていたいぐらいの辛い記憶を綴ってくれてありがとうございます
    マグちゃん虹の橋を渡りかけたのに頑張って戻って来て偉かったよ

  3. つばめ11号 より:

    あの日のブログを読みなおしました。
    あの1文にはこんな大変な状況が込められていたんですね。
    局長さんの必死の呼びかけ、嫁女房さん必死に戻ってきたところ
    その場にいるようにドキドキしました。
    マグちゃんがそれに応えるように戻ってきてくれて本当によかった。
    もしかしたら、みんなからのパワーも届いていたのかもしれませんね。

  4. 黒字の母ちゃん より:

    辛い記憶ですよね。
    涙で画面が見えなくなりました。

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